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小説「幻夜」

小説「白夜行」の姉妹作として、東野圭吾が著した「幻夜」。姉妹作というだけあって、作品の雰囲気はかなり似ています。阪神大震災とのからみも多いので、実際に被災された方はまた別の印象を受けるのかも知れません。が、僕自身は、けっこう普通に楽しめました。


しかし、それにしても百夜行と同じく、量がかなり多い!それだけ詳細に書かれていて、シーンの雰囲気とかはかなりリアルに思えます。深海美冬をさまざまな場面でサポートする水原雅也の苦悩などは、特にそうですね。地震が起きたときもそうだし、行方不明になった曽我の結末もこれでもか!ってくらい。こんなことをしたら、どんな人間でもそのシーンを思い出してしまいますよね。

それにしても、白夜行の西本雪穂といい、幻夜の深海美冬といい、こんな徹底して作戦を実行できるものなのかと不思議でしょうがないです。そこまでさせる動機っていうのはなんなんでしょうかね?。西本雪穂のほうはなんとなく分かるんですが、深海美冬はなんであそこまでできるんでしょうか。最後まで彼女の正体がはっきりすることもなく、やるせない結末を迎えてしまうんで、想像で考えるしかないですね。


雅也にしてみれば、あんな結末はきっと望んでいなかったわけで、すごく悔やまれたのではないでしょうか。僕もぜひあそこは一発美冬に当ててほしかった!最後に船上で立ち止まった彼女は、絶対ニヤッと笑ってると思うし。やっぱり最後は力があるものが生き残るということなんですかね^^;

小説「学園キノ2」

この「学園キノ」シリーズを読むのは去年の9月以来です。時雨沢恵一(しぐさわけいいち)のファンの友達がこれを貸してくれたんで読んでみました。ちょっと分量は多いですが軽いノリなんで3時間程度でさらさらっと。今回も前回と同様、面白い展開を見せてくれます。

[blog] 小説「学園キノ」 - LostMemories


今回も、はちゃめちゃな3人が学園で起こる事件をてきぱきと解決していきます。さまざまな銃を駆使するキノ、なかなか使える銃使いワンワン刑事(デカ)、ひたすら刀を振り回してキノの邪魔をするサモエド仮面は、誘惑に負けて魔物化してしまった生徒を元に戻そうとひた走ります。あんまり難しい伏線もないので、かなりノリだけで読んでいけます。個人的に面白かったのは、なぜか「ダイハード」の悪役アラン・リックマンの名前が出てきたことと、「―問おう、貴方がマスターか。」っていうセリフが出てきたこと。すごく唐突に出てくるだけに、ツッコミを入れたくなります。

ぶっちゃけ、分からないボケもあったりしてちょっと困ったりもしますが、ストーリー自体は面白いです。「アリソン」を読んだことがある人は必見かも!?

新書「つっこみ力」

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かなり前に名前に惹かれて買っていたんですが、最近になってやっと読み終わりました。いかにも名前から入ったって感じの新書「つっこみ力」。世の中をもっと分かりやすく楽しくするために、愛と勇気とお笑いによる「つっこみ力」が大事だと書いています。


...が、やっぱり名前で買うのはよくないと思わせる代表作のような本でした。確かに世の中の変わったところをつっこみによって面白く切っていってるのはすごく面白いんですが、結局なにが言いたいのかというところを考えると、とてもはぐらかされている感じがして好きになれませんでした。雰囲気的には、以前に紹介した「ダメな議論」をかなりくだけた表現にしたような本です。

面白いと思うんだけどな。中身がないというか、あまり山がないというか。実はこの本は後輩に貸してたんですが、読まずに貸してごめんなさい。こんなことなら、もっと別の本でもよかったですね。

小説「黒猫館の殺人」

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  • 綾辻行人

綾辻行人の館シリーズの6作目に当たる小説「黒猫館の殺人」を読んでみました。この作品で、館シリーズは3つ読んだことになります(「時計館の殺人」「人形館の殺人」)。今回のこの作品は札幌・釧路などの北海道が舞台となります。

なぜ黒猫館と呼ばれるかというと、館の屋根のところに風見鶏ならぬ風見猫がついているからだとか、館全体が黒くて形が猫のようだからとか、いろいろな考え方があるようです。そんなちょっと変わった黒猫館で、いつものごとく殺人が起こります。館を宿代わりにしようとやってきた若者達と、道中で声をかけた女性が夜に遊んでいて、気がついたら女性の方が死んでしまったのです。館を管理する鮎田冬馬と若者達は、これではまずいと思い、地下に死体を隠すことにします。しかし、これだけでは終らず第2の殺人が起こることになるわけなのですが...。

今回のお話も、鮎田の手記を読み進めていくうちに作家の島田潔が謎を解いていくという構成です。最後ではなぜ黒猫館が作られたのか、建物自身の謎も解き明かされていくことになります。むしろ個人的には、殺人のトリックよりもこちらのほうのどんでん返しの方が意外性があって面白かったですね。鮎田の手記には、いろいろな不自然な点が隠されていて、それを読み解くことで黒猫館の謎が分かるようになっています。地図とあわせて考えると意外とすんなり分かるかも?

最後の館の謎はともかく、全体的には手記を追っかけていくだけなので、すごく読みやすい作品でした。今度はもっと初期に作られた館シリーズを読んでみたいと思います。

小説「グラスホッパー」

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伊坂幸太郎の小説で文庫本になってたものがたくさん本屋さんに並んでたので買って読んでみました。この小説「グラスホッパー」は2004年に書かれた作品で、2人の殺し屋と1人の元教師が中心になってストーリーが進んでいきます。ちなみにタイトルの「グラスホッパー(grasshopper)」は、直訳するとバッタやカマキリの総称って意味です。


この物語で出てくる殺し屋はかなり変わってます。話しかけるだけで自殺に追い込むことができる自殺屋・鯨と、ナイフで一気に大勢の人間を切り刻むことができるナイフ使い・蝉、また、この2人に目をつけられる押し屋の槿(ここでは、「むくげ」ではなく「あさがお」)。そして、この殺し屋たちと関わることになる元教師の鈴木。きっかけは、非合法な方法で暗躍するフロイラインという会社の社長の息子が、誰かに押されて轢かれてしまうところから始まります。

それぞれがなんらかの動機を持ちながら、目の前にある道標をたどっていくことで、だんだんと結末へ向かっていくことになります。昔、獲物を押し屋に取られた経験から、押し屋と対決しようとする鯨。押し屋を捕まえることで、手柄を立てようとする蝉。妻をフロイラインの社長の息子に轢かれ、復讐をしようとするものの目標をなくしてしまった鈴木。お互いが出会うシーンはかなり劇的で、殺伐とした雰囲気が流れます。鯨と蝉が対決する場面では、これまでには見られなかった鯨の変化もあって、けっこう入り込んでました。

僕ははじめ、このストーリーは殺し屋の物語なのに、どうして元教師の鈴木が出てきてるんだろうってすごく疑問でした。でも、最後の展開では、彼の存在がうまくストーリーをまとめていたように思えました。正直なところ、もう少し鯨と鈴木が道を挟んで向き合うシーンは濃くてもいいんじゃないかって思えましたが、これはこれでありかもしれないです。

バッタは増えすぎると凶暴になってどこか別の場所へ飛んでいく。人間は増えすぎても凶暴になるだけ。「人が減れば、穏やかになると思います?」そんな鈴木の問いに、槿は「なるだろうな」と即答します。利便性を追求し続け、凶暴になった人の結末が最後に描かれます。シリアスな展開ではあるものの、最後にはどこか救いがあるのが伊坂幸太郎の作品っぽい気がしました。

小説「そのときは彼によろしく」

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今月初めに映画として公開された「そのときは彼によろしく」の原作を小説で読んでみました。本当はもう少し早いうちに読み終えておきたかったのですが、電車に乗る時間が少なかったので今まで時間がかかってました。かなり丁寧に書かれた作品だと思います。


映画の原作ということで、ほとんど映画のストーリーと変わらないんですが、美咲がアロマ関係のお店で働いていたり、ケーキバイキングでライナスという外国人が出てきたりと、登場人物がもうちょっとたくさん出てきます。トラッシュの鳴き声が「ヒューイック?」っていう点も違ったと思います。

で、映画版と比較してみると、やっぱり小説のほうがより深く書かれていて好きですね。確かに映画版のストーリーもすごく素敵なんですが、小説のほうが後半の展開がドラマティックで鮮やかな印象が強いです。そんなわけで、映画だけ観てみたという方は小説の方も読まれてみてはどうでしょうか。

新書「フューチャリスト宣言」

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ひさしく本を読んでなかったのですが、以前から少し話題になっていた書籍「フューチャリスト宣言」という本を読んでみました。この本は、梅田望夫さんと茂木健一郎さんの対話が元になっている新書で、インターネットに関連した話題を幅広く提供しています。

基本的に対話をそのまま載せている形式なので、新しい知識を取り入れるとか、そういう意味で読む本ではないことを初めにおさえておきます。梅田望夫さんが書かれた「Web進化論」や、茂木健一郎さんがNHKで出演されている「プロフェッショナル 仕事の流儀」を見たことがある方なら、すでによく耳にする話題が多いので、ちょっと内容はどうなのかな?とは思いました。でも、もしこれらをまだ見たことがないのであれば、興味をそそられるような話題がいくつかあるのではないでしょうか。

そんなわけなので、僕自身がおもしろいな?と思ったのは、梅田さんや茂木さんが大学で講演をされたときの内容でした。こういう講演が聴ける慶応はうらやましい!1回でいいから実際に会ってみたいなって思いました。

新書「ピアノはなぜ黒いのか」

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よく考えると、ピアノはなぜ黒いものが多いのでしょうか。特に学校のピアノともなると、ほとんどが黒のアップライトのようなイメージがあるのですが、これにはなにか理由があるのでしょうか。本屋をうろうろしていて、ちょっと気になったので買ってみました。


で、その真相を書いてしまうとこの本を読む意味がなくなってしまうので伏せておきますが、日本はピアノを作り始めて歴史が浅いところに大きな要因があるとだけ書いておきます。他にも日本以外ではバイエルが全然使われてないだとか、ペダルが4本あるピアノがあるとか、世界のいろいろなピアノについても解説されています。ピアノの雑学について興味があるなら、読んでみて損はないと思いました。

あと、真ん中のペダルの使い方とかも勉強になったりするので、奏者にとってもきっと役に立つ本だと思います。

小説「おれがあいつであいつがおれで」

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大阪で開かれる飲み会までの時間つぶしのために買ってみた小説「おれがあいつであいつがおれで」。どこかで聞いたことがあるな?と直感的に思ったので、パッと手にとって読んでみました。が、結論から言うとちょっとミスったな?って思いました。


この小説は、山中恒が著した作品です。これを知っている人が聞けば、「むむっ、それって…」という展開になるのですが、僕は残念ながらこの人のことを知りませんでした。あ?、ちょっとでも立ち読みして中身を確認していたらって思います。いや、ストーリーの題材としては面白いと思うんですが、なんというか対象とする読者がね…。

[wiki] 山中恒 - Wikipedia


そんなわけで、読み始めてだんだんと漢字の少なさと表現の幅の違いを実感していったのでした。内容としては面白いと思うんだけどな?。同じストーリーでもっと緻密なものを読んでみたかったです。

あまり多くは書きませんが、簡単にストーリーの説明を。かなりタイトルそのままです。小学校6年生の斉藤一夫と、転校してきた斉藤一美が精神的に入れ替わってしまうというものです。入れ替わってしまうおかげで、いろんな苦労をしたり、協力して困難を乗り越えていったりします。

これと同じような感じで、高校生編とかあるとそれなりに共感できるのかもしれないですけどね。

小説「チルドレン」

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伊坂幸太郎の6作目の小説「チルドレン」。この作品は実は短編集のようなものなのですが、それぞれがつながっているので、普通に章立てされた長編のようにも読めます。彼独特のユーモアも各所にちりばめられていて、かなり楽しく読める作品です。


この小説では、バンドをやっているちょっと(かなり?)変わった性格の陣内が銀行強盗に巻き込まれたり、家裁調査官になってから担当の少年にちょっかいを出したりするといったストーリーが描かれています。彼の友人である鴨居や、家裁調査官をやっている武藤、目の見えない永瀬はいつも振り回されっぱなしです。彼の独特の感性に呆れつつ、でも彼のような生き方も悪くないなとも思っている感じですけどね。

彼のように自分に素直で直感的に生きる生活は、僕にとってはかなり憧れです。でも、さすがに大勢に絡まれている人を代わりに殴りに行くっていうことはできないですがヽ(´ー`)ノ 面白かったのは、陣内が作った「侏儒(しゅじゅ)の言葉 トイレの落書き編」が出てくるあたり。武藤が陣内に本を借りて、それを担当の少年に渡すのですが、その本「侏儒の言葉(芥川龍之介著)」の間にこれが挟まっていて、爆笑されてしまうのです。きっとその時の武藤の気持ちといったら、気が気じゃなかったでしょうね?。でも、そんなユーモアあふれることをしてるのも陣内っぽいというのか、憎めないんです≧∇≦

一番初めの銀行強盗のお話も予想外な結末になってて面白かったです。さすが伊坂幸太郎は読者を飽きさせません!

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