ちょっと時間が有り余っていたので、本屋さんに行って一気に読んだのがこの「ダーリンは外国人」という本。ちなみにとっても読みやすいマンガになっています。結婚した相手が外国人だったらどんな生活になるのかを面白く紹介しています。
[wiki] ダーリンは外国人 - Wikipedia
これを読んで分かったのは、とにかく笑いのツボが浅い!ということ。テレビなんかを見てても、倍以上は笑ってるらしいです(?_?)
とにかく簡単に読める本なので、パラッと読んでみるだけでも面白いと思います。
書籍 一覧
森博嗣が作家として活躍するきっかけとなる小説「すべてがFになる」を読んでみました。
この作品は、1996年に第1回メフィスト賞を受賞し、以降連載されるS&Mシリーズ*11の最初の小説です。孤島の中で発生する密室殺人を
犀川創平と西之園萌絵が華麗に解決します!
[wiki] すべてがFになる - Wikipedia
[wiki] 森博嗣 - Wikipedia
ストーリーの概説は上記のWikipediaのリンクに任せるとして、この作品で特徴的なのは、コンピュータに関する記述がとても多いこと。個人的にこれだけコンピュータ関連の話が出てくると、直感的に分かる人ってなかなかいないんじゃないかな?と危惧する面もあります。トリックの話でも、これを解こうと思ったら、コンピュータで何ができて何ができないかをはっきりと知っておく必要があるんじゃないかと。
例えば、タイトルでも「すべてがFになる」と言われてもほとんどの人はなんのことか分からないんじゃないかと思います。(かくいう自分も、Fは成績のランクのF→失格かと思っていました。)でも、そのタイトルの示す意味が分かるように、いろんなところに伏線が張ってあるのは素晴らしいですね。
一番最後の記述の、机に置かれた黄色いレゴブロックの一片を「立派なおもちゃの兵隊になることを夢見た小さな孤独」と表現してるのも、これまでのストーリーと絡めて考えるととてもしっくりくる表現だと思いました。この作品から、四季シリーズやその他のシリーズにも派生していくらしいので、もっと別の作品も読み進めてみることにします。
言ってたのを思い出して、1ヶ月ほど前からこの小説「冷たい密室と博士たち」を
読んでいました。で、今日やっとのことで読み終わったので感想を残しておきます。
この森博嗣が著わした「冷たい密室と博士たち」は通称、S&Mシリーズ*12の2作目
になります。大学の助教授、犀川創平(さいかわそうへい)と、大学生の
西之園萌絵(にしのそのもえ)が様々な事件に巻き込まれ解決していく
シリーズです。
残念ながら、このシリーズの他の小説については全然読めてないので
まだ紹介はできないのですが、おいおい読んでいこうと思っています。
[wiki] 森博嗣 - Wikipedia
で、この作品では何が起きるかというと、ある低温化でのシミュレーションを
行っている研究室内で、2人の殺人が発生します。
その殺人の行われた場所が密室状態。もちろん証拠はほとんどなし。
こんな状況で、犀川と西之園はどうすれば犯行が行えるのかを考えます。
僕は森博嗣の作品をこれまで読んだことがなかったのですが、
すごく理系分野に踏み込んだ話が多くて親しみやすい印象でした。
ただ、これまで読んだことのある別の作家の作品と比べると、謎の解き明かし方が
独特で、なるほどな?と思わせる部分も多くありました。
例えば境界条件とか。境界条件という言葉は、よく微分方程式を解くときによく
使われる用語で、解を一意に決めるために必要な前提条件なのですが
この考え方が事件の解決のために使われていたりした点が新鮮でした。
通勤時間などでは時間がけっこうあるので、もうちょっと別の作品も
読み漁ってみます!
せっかくのGWなので、旅行中のホテルで寝る前の時間を見つけて一気に読んでみました。
東野圭吾が著わしたこの小説は、第134回直木賞を受賞した作品なのだそうですね。
もっと早くに受賞していたのかと思ったのですが、ちょっと意外な気もします。
さて、作品のあらすじはWikipediaの記事などに任せるとして、さっそく感想を。
この作品は探偵ガリレオシリーズの第3作目になります。ですが、メインキャストの湯川学の
雰囲気が今回はちょっと違います。いつもは刑事の草薙に多くの示唆を与えたりするのですが
今回の事件ではなんとか自分自身で事件の謎を解決しようとします。
それはなぜか。その事件の容疑者が、大学時代の友人、石神だったからです。
犯人が残した証拠から、事件の当日どんなやりとりが行われたか。
湯川はさまざまな角度から、残された謎を解決しようと試みます。
前半はすごく単純な問題なのかと思っていたのですが、最後の最後まで読んでみて
明らかになった事実はとても意外です。というか、これは実際に解けるんだろうか?
あと、この小説のタイトルは読み終わると端的に内容を示しているようにも思われます。
単純に考えれば、「容疑者X」と言われれば「ある容疑者」と同義のように取れます。
しかし、「X」という記号に別の意味として考えると、これがぴったりと内容に当てはまるのです。
幾何の問題だと思ったら関数の問題だった。まさにそんな感じです。
本筋とは関係ないんですが、亀戸っていつもホテルとかレンタルルームのある場所に
なっている気がします*13。確かに下町っぽいので
東京の人からすればそういうところなのかもしれませんが…。
でも近所が出てくるのは面白いですゝ(^O^)丿
犯人が唯一失敗したのは、献身をした相手をあまりに大切に思いすぎたこと。
でも、もし湯川がこの事件に登場していなかったら、間違いなく犯人の思惑通りに
進んだわけで。瞬時にこんなストーリーを考えた犯人には脱帽です。
[blog] 小説「探偵ガリレオ」 - LostMemories
昨日の帰省中にやっと読みきりました。この小説「片想い」は、2001年に東野圭吾が執筆した
600頁を超える長編小説です。
この作品では、大学のアメフト部だったメンバーがそれぞれ家庭を持ち、お互いに別々の生活を
送っていて頃、ある殺人事件が起こるところから始まります。アメフト部での司令塔だった哲郎の
下に、自分が犯人だと言ってきたのは元女子マネージャーの美月。しかも美月は男性の格好で
現れます。そんな美月を哲郎はかくまうことにしたのですが…。
事件の真相を追ううちに、殺人事件の背後にはもっと大きなものがあることに気づく哲郎。
彼が取った行動は?そして最後に待ち受ける真相とは!?
彼らの友情と、男女の微妙な関係を描いた作品です。
で、感想ですが、まず僕がこれまで読んできた作品の中ではちょっと異質の小説だなって
思いました。読む前は、片想いという題名からして、男が女を好きになるとか普通の展開に
なるのかなと予想していたのですが、そういった枠組みを序盤から崩していくストーリーに
なっていました。
けっこう真面目な内容です。
また、僕が東京に引っ越したと言うこともあって、知ってる地名がたくさん出てくるのは
とっても面白いですねヽ(´ー`)ノ 臨場感があるというでしょうか。お台場の観覧車って
あれのことか!ってすぐ分かるし。これまでとはまた違った楽しみ方です。
「いい話」というよりは「考えさせられる話」に分類される内容だと思いました。
推理自体は、ふーんそんなもんかーと淡々と読んでたんであまり気にしてなかったんですけど
登場人物の心理が徐々に解き明かされていくのはやっぱり面白いですね。
本読む時間ももうちょっとたくさん作りたいです(´Д⊂
さて、そんな黒柳さんのありのままの世界が凝縮されている本なのですが、僕自身が興味深いなと思ったのは、「世界で一番貧しい国からの報告」という章です。ここでは、シエラレオネという西アフリカの国での生活が紹介されています。シエラレオネといえば、昨年公開された映画「ブラッド・ダイヤモンド」の舞台にもなった場所です。この国では、ダイヤモンドが非常によく採れる地域としても有名で、世界各国に輸出されています。ただし、長期間続いた内戦で国内は疲弊していて、一番弱い立場の子供達は兵士や慰安婦のような扱いを受け、心に深い傷を負っていたりします。
そんな地域に黒柳さんがユニセフ国連大使として訪問します。一見普通そうに見える子供達でも、本当につらい体験をしてきたことが切々と伝わってきます。兵士として人を撃たないと生きていけなかった男の子。ブッシュ・ワイフと呼ばれ、いろんな男性に連れまわされた幼い女の子。本当に少しでも世界の惨劇が少なくなればいいのにと思わずにはいられません。
奴隷達が自由を求めて作った国、シエラレオネ。そんな願いが込められて名づけられたはずだった首都フリータウン。遥かなこの地に自由と平和が根付くのを願っています。
もちろん、こんな深刻な話だけじゃなくて、黒柳さんの出演する「世界ふしぎ発見!」の話や、昔のテレビ放送の話なんかもあって、とても楽しめる1冊になっていると思いました。黒柳さんの世界観を知りたい人はぜひどうぞ。
[wiki] 黒柳徹子 - Wikipedia
[wiki] シエラレオネ - Wikipedia
[blog] 映画「ブラッド・ダイヤモンド」 - LostMemories
僕が高校生だった頃に、代々木のサテライトでかなりお世話になった西谷先生が本を出されたそうです。その名も「壁を越える技術」。先生が20代だった頃のさまざまな経験談がこの本に凝縮されています。きっと授業を受けた方なら「あー!この話は聞いたことがあるなあ」と思える部分も多いかと思います。
ちなみに西谷先生は代ゼミで英語を教えていて、生徒からかなりの信頼を獲得されている方です。テキストには、生徒を励ますような詩がたくさん書かれていたりして、かなりの工夫が凝らされています。また、予備校の授業では、夢をいつも語ってくれます。僕も1年間ほど聞いていたんですけど、かなり引き込まれます。さすが西谷パワーですね!高校を卒業してかなり経ちますが、またテキストは大事にとってあります。
そんな西谷先生が、この本でも授業と同じような雰囲気で「壁にぶち当たったときはどうすればいいか」を語ってくれます。内容自体はわりと普通なんですが、書かれ方がとても西谷的で、昔を思い出させてくれます。普段はあまり感動を呼び起こすことはないかもしれませんが、それこそ壁にぶつかったときにはバイブルのような存在になってくれると思います。
そんなわけで、西谷先生の授業を受けたことのある人なら共感できる部分も多いかと思うので、ぜひ読んでみてください。忘れかけていた気持ちを思い出させてくれるかもしれません。
友人とバイト先のお客さんからほぼ同じタイミングで勧められた小説「半島を出よ(上)」をやっと読み終わりました。研修中では電車に乗ってる時間も多いだろうし、もっと早く読めるだろうなと思っていたんですが、予想をはるかに超える満員電車のために全くそんな余裕なし。冗談抜きで足の踏み場もない空間では、身動きひとつすらままなりません…。そんなわけで、神戸に帰ってきてからなんとか読み終えたのでした。
この小説は、村上龍が著した物語です。僕はこの人の作品をこれまで読んだことがなかったのですが、半島を出よを読んで、それからWikipediaの説明を参照してみたらすごく納得しました。なんというか、あまりに拷問のシーンが痛々しすぎます。これまでそこそこ頑張って本を読んできたつもりだったんですが、こんな小説を書ける作家がいたんだ、って痛烈に思いましたね。読んでて、いろんな場所が痛くなりました(>Д<;)
[wiki] 村上龍 - Wikipedia
とりあえず概略を書いておくと、北朝鮮の軍隊がある戦略の下に福岡市、しいては九州地方全域を占領するさまが描かれています。下巻ではこれをどうやって盛り返すかというところに話が展開していくらしいんですが、あまりに痛々しいんで読もうか読むまいかちょっと考えている最中です。
何が痛々しいかって、北朝鮮の兵士が手を鍛えるために小豆のバケツに何時間もグサッグサッってつっこむ描写とか。これだけ書かれると「そうなんだ?」ってだけで終わるかもしれないんですが、そこからがひどくて、爪がああなってこうなってって話が出てきたりして嫌になりますね。。。とにかく痛くなる話は苦手です。もちろん痛くなれる話はこれだけではありません。
そんなわけで、日本の政府の対応のあたりとか、いろいろと着目すべきストーリーもあるんですが、個人的には苦手な部類に入る作品ということには違いなさそうです。とりあえず下巻に期待です…。
[wiki] 半島を出よ - Wikipedia
ブログを書いてて、「この本を読んでみて!」というコメントをいただいたので、さっそく読んでみました。自由人さん、勧めていただいてありがとうございます(^O^)/
この本は、頭で求めているものと体で求めているものは違っていて、最近の人たちは頭で求めているものが多すぎるから、ちょっと休憩して求めないでいると世界観が変わるよ、といったことが書かれています。詩集なので、そんな感じのメッセージが好きな人にとってはきっとバイブルのような存在になりえそうです。
僕自身はというと、経験不足ゆえかあまり共感できなかったんですが、世の中がよく分って何事にも動じなくなるくらい達観できるようになると、こんな境地が生まれてくるのかもしれません。多分、今の自分に必要なのは、もっと世の中を知るということと、一般的な知識、あとは根気とか自己管理能力とかそういった点のように思っています。
書かれていることはかなり全うなことなので、読んでみて損するってことは全くないと思います。普段、硬い文章をよく読まれる方にとっては違和感があるかもしれませんが、それでもなにか自身の役に立つと思います。
後輩さんが「今これ月9でもやってるんですよ!」という感じで貸してくれたのがこの小説「探偵ガリレオ」。東野圭吾が、一度でいいから科学を題材にしたミステリーを書きたかったということで生まれた作品です。この作品では、刑事の草薙と物理学者の湯川が、不思議現象とからんだ事件に対して科学の力で説明していこうとしていきます。リアルな世界ではちょっとこれは…とも思えるんですが、科学が身近になった気がして親しみが持てます。
(注意:以降、ネタばれがふくまれています。まだ読まれてない方はご注意を。)
いろいろな不思議な現象がこの短編では使われているんですが、中でもこれは本当にありえるのか!?と思ったのがナトリウムの爆発。確かに水の中に放り込んだら作品での描写どおりの出来事が起きそうなんですけど、時限爆弾のようなことができるかと言われるとかなり微妙な気がします。炭酸ナトリウムってかなりのスピードで水に溶けそうな気がするんですけどね…。
あと、波動を利用したトリックが多かったのも特徴かもしれませんね。確かに目には見えないし、普段の生活では意識して利用されることは少ないし。使い道によってはかなり危険な道具になりえることを実感しました。
もうちょっと技術的な面から別の面に目を移すと、湯川は物理学者っぽい探究心を持っていて、いかにも理系っぽい(さらにいうなら理屈っぽい)雰囲気を醸し出しているんですが、かと思えば最後では子供を思いやるような人間らしい側面もあったりして、なかなか奥が深い人のように感じられました。彼がもし本当の大学に存在していたとしたら、学生からはどのような評価を受けていたんでしょうねw
そんなわけで、ちょっとトリックに関してはあまりなじみのない方法が出てくるので理解しがたい部分もあるかも?と思った作品でした。短編集なんであっさりした展開が多く、読みやすいのもいいと思います。