面白い本がないかな?と思ってたまたま本屋に寄ってみると、レジ付近に平積みになっている「不思議の国のトットちゃん」を見つけました。この本は黒柳徹子さんが書かれたエッセイ集で、いろいろな国での体験や、普段の生活で不思議に思ったことがありのままに書かれています。同じく黒柳さんが著わした書籍として、累計750万部にもなる「窓ぎわのトットちゃん」があります。これは世界各国で翻訳され、幅広く読まれていることはあまりにも有名です。
さて、そんな黒柳さんのありのままの世界が凝縮されている本なのですが、僕自身が興味深いなと思ったのは、「世界で一番貧しい国からの報告」という章です。ここでは、シエラレオネという西アフリカの国での生活が紹介されています。シエラレオネといえば、昨年公開された映画「ブラッド・ダイヤモンド」の舞台にもなった場所です。この国では、ダイヤモンドが非常によく採れる地域としても有名で、世界各国に輸出されています。ただし、長期間続いた内戦で国内は疲弊していて、一番弱い立場の子供達は兵士や慰安婦のような扱いを受け、心に深い傷を負っていたりします。
そんな地域に黒柳さんがユニセフ国連大使として訪問します。一見普通そうに見える子供達でも、本当につらい体験をしてきたことが切々と伝わってきます。兵士として人を撃たないと生きていけなかった男の子。ブッシュ・ワイフと呼ばれ、いろんな男性に連れまわされた幼い女の子。本当に少しでも世界の惨劇が少なくなればいいのにと思わずにはいられません。
奴隷達が自由を求めて作った国、シエラレオネ。そんな願いが込められて名づけられたはずだった首都フリータウン。遥かなこの地に自由と平和が根付くのを願っています。
もちろん、こんな深刻な話だけじゃなくて、黒柳さんの出演する「世界ふしぎ発見!」の話や、昔のテレビ放送の話なんかもあって、とても楽しめる1冊になっていると思いました。黒柳さんの世界観を知りたい人はぜひどうぞ。
[wiki] 黒柳徹子 - Wikipedia
[wiki] シエラレオネ - Wikipedia
[blog] 映画「ブラッド・ダイヤモンド」 - LostMemories
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