今日の昼に、企業の方とのミーティングがありました。いろいろな集計をした結果をここで発表するってことなのですが、実質僕がやったのは半分くらい。残りは助手の先生がいろいろとやってくださいました。ありがとうございます。
そんなわけで発表です。僕は勝負弱いので、あんな感じで自分が試されるシーンは本当に緊張します。他人に結果を要求されると、いつも以上に緊張するので、ミスも増えたり、間違いも増えたり。困ったものです。ただ逆もしかりで、自分自身で意味を見出せるならそれなりに頑張れると(今までの経験で)思うので、できるだけ今やっていることにどんな意味があるのかをはっきりさせたいところです。
なんだかいろいろしゃべったんですが、自分のやったところは説明できるのに、それ以外が勘違いが多くてへこみます。一応、それなりに事前にどんな感じで進めてってことはイメージしてたんですが、もう少し疑問な点を詰めておけばよかったと反省する点も多かったです。そのかわり、向こうの方の説明がかなり分かりやすかったのと、先生方の質問のおかげでデータの詳細が分かったのは大きかったです。
ここで、よい研究者というのを考えてみると、さまざまな現象に対していかにして問題を見つけて定義するか、という力が優れている人のように思われます。問題自体はすでに存在しているものや、まだ水面下にあるような隠れた問題などさまざまですが、それをどのような切り口で捉えるか。捉え方次第では、難しい問題でも案外単純な問題に帰結できたり、解決に対する糸口がはっきりしたりします。このような力はどうやってつけるかは知りませんが、例外的な状態を考えることで疑問点を発見することができると聞いたことがあります。
たとえば、「太陽電池は光とケイ素さえあればクリーンなエネルギーを作ることができる」という現象があったとしましょう。これに対して問題点があるなら「光がないときはエネルギーを作れない無用の長物なのか?」とか「ケイ素は硬いけど、曲げて使うことはできないのか?」とか「そもそも、エネルギーを作るというより省エネのための研究のほうが効率がいいんじゃないの?」とか。これに対するソリューションとして、「光がないときはバッテリーにエネルギーをためておけばいい」とか「有機太陽電池を使えばいい」ってことになるわけです。
今回の問題でも、1つの切り口からでなくて、いろいろな見方をするといろいろなソリューションが見えるのではないかと。現象を説明されて、はいそうですか、で終わってしまっては解決方法も何もあったものではありません。時間をかけていろいろと試してみて、最適だと思える方法を発見したときに「自分もまだまだだな」と思えるような一種の充実感を味わえるほどになりたいです。まずはいろいろと試せるほどの知識を持つところからです。
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