小説「白夜行」

友人+後輩からの紹介で、以前から読んでみようと思っていた小説をおとといにやっと読み終わりました。東野圭吾が1999年に著わした小説「白夜行」です。この小説を読み終えてまず思ったのが、主人公の雪穂は亮司に対してどんな想いを持ち続けていたのだろうという疑問でした。


この小説の主人公である西本雪穂と桐原亮司は、ある殺人事件の容疑者の娘と被害者の息子という関係です。そこから始まって19年間、傍から見れば2人は全く別々の人生を歩んできたかに見えました。しかし、2人はそれぞれ別の事件に巻き込まれていくことになります。

2人の両親が関係する殺人事件を担当していた笹垣は、彼らの生活をひそかに調査しつづけていました。彼らの周辺で起こる不可解な事件と彼らはなにかつながりがあるのではないか。そう感じた笹垣は、時効が過ぎてからもいろいろな人物から証言を得て、それらしい証拠をつかみます。笹垣が得た結論、そしてこのストーリーの結末は!?


と、簡単に紹介を書きましたが、なにしろ800ページ以上にも及ぶ長編なので、途中で出てくる人物や重要なストーリーも紹介できないのが残念です。とにかく長いですが、頑張って読めばなんとかなるはずです。(たぶん)

この小説の最終章ではとりあえずの結末が示されていますが、実は本当はそうではないかもしれないというところがこの作品の面白いところです。僕がひととおり読んだ感じでは、雪穂はものすごく頭の回る黒い女性で、自分の野望のためならどんな手段でも使うような人物のように思えました。でも、実際のところはどうなのか分からず、逆に本当に強い女性として実力を発揮しているだけなのかもしれません。

また、桐原亮司も実際のところ何を感じて、事業を興したり危険な橋を渡るような真似をしたのかは分かりません。最後であのようなことになってしまったのも、実は意図していたのか、それとも追い詰められた結果そうせざるを得なかったのか、謎は深まるばかりです。

さらに、途中の時代背景の描写はさすが東野圭吾というのか、すごいよく調べられてるように思いました。そういった面も含めて、非常に興味深い作品でした。

Track Back

Track Back URL

コメントする

公開されません

refresh captcha

画像の中に見える文字を入力してください。

このページの上部へ

About

tetsuの日記・雑記です。
日々経験したことを記録していきます。

広告

サイト内検索

最近のピクチャ

  • リアディレーラ

月別アーカイブ

最近のコメント