小説「ブレイブ・ストーリー(上)」

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ゲーム好きということでも知られる、宮部みゆきの著した小説「ブレイブ・ストーリー」。この小説は、上巻・中巻・下巻の3冊で完結なのですが、今回読んでみたのは一番初めの上巻です。映画にもなったのでご存知の方も多いかと思いますが、僕自身は観ていないので単純に小説版のみの感想です。

この上巻では、主人公である三谷亘(みたに わたる)の父親が突然離婚すると言いだし、家庭内が相当混乱するところから始まります。彼は、この理不尽な運命を変えたいと思い、廃墟ビルにある幻界(ヴィジョン)へとつながる扉をくぐっていくことを決意します。幻界には、「運命の塔」という場所があり、そこに1人でたどり着くことで運命を変えられるのです。人間の想像力によって作られた幻界は、実際の世界とは全く違い世界。そんな何も分からない世界を、亘はその世界の住人の助けを得ながら旅をすることになるのでした。

やはりまだ上巻なこともあって、SFらしい世界観が現れるのはこの本の後半になってからです。わりとそれまでは、離婚騒動に巻き込まれてしまう可哀そうな子供のおはなしと言った感じなのですが、ここもそれほど冗長な感じはしないです。視線がいかにも小学生らしく書かれているので、亘がどんなふうに感じているのかがすごく想像しやすいですね。とても可愛らしいです。

幻界に旅立ってからは、なにかのRPGゲームのような展開になっています。このあたりはゲーム好きの人にとってはすごく入り込みやすいでしょうね?。中巻以降、どんな物語になっていくのかがとても楽しみです。

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