小説「セーラー服と機関銃」

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半年ほど前にドラマにもなっていた小説「セーラー服と機関銃」。赤川次郎が執筆してすでに30年以上も経つのにこれほどまでに話題になっているのは、タイトルの異様さと内容の奇抜さにあるのではないかと勝手に思っています。どう考えてもセーラー服を着た人が機関銃を持つという図は思い浮かびませんよね。

僕はドラマの方は観てなかったので、うまく比較することはできないのですが、とりあえず小説の方の感想を書きます。本のタイトルからも予想できるかもしれませんが、高校生の星泉(ほし いずみ)が突然暴力団の組長になってしまいます。この辺の展開の意外さも驚きながら、そこから見せる星泉の肝のすわった行動がかなりすごい!組長という肩書を持った瞬間、本当に一暴力団の組長になったかのような度胸を見せつけていきます。こんな高校生ってなかなかいないですよね。

最後はなんとか事件も解決して普通の生活に戻って行くんですが、ここでの星泉はすごく人間っぽいというのか、義理深い一面を見せてくれます。ここまで繊細かつ大胆な感覚の持ち主はそうそういないと思うんですが、それほど違和感もないのが不思議です。

全体的にはすごく読みやすくて、分かりやすいストーリーだと思いました。また、事件の全貌が分かってくると、前半ではよく分らなかった部分も完全に理解できるようになるので、もやもやも残ることなくすっきりと読み終えられるのではないでしょうか。

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