映画「犬神家の一族」 その2

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バイト仲間に勧められて、映画「犬神家の一族」のリメイクされる前の作品を観てみました。30年ほど前に制作されていますが、これがなかなか面白い。リメイク版と比較してみると、より面白いかと思います。

まず、リメイク版と観てからこの作品を観ると、いろいろな点に気づきます。まず、リメイク版のオープニングで、どうして出演者の紹介が変わっているかなんですが、これはもともと原作がそういう風になっているので、そのあたりも再現したということになるからでしょう。もちろん出演している人の大部分は変わっているわけですが、監督の部分はまったく同じでした。(同じように見えました。)

あと、台詞もほとんど同じ。しかもニュアンスもカメラのアングルもほとんど同じなんで、配役の違う同じ作品を観ているみたいです。主演の石坂浩二さんに至っては、声の質もしゃべり方も同じなんですごく感心させられます。ここまで再現できるものなんですね。

でもまったく同じというわけではなく、細かな点では修正が加えられていました。一番初めに気づくのは多分レコードを止めるか止めないかとか、犬神家の説明のあたりとか。あと、那須ホテルの女中さんが原作のほうがそっけない(というか、乱暴な?)雰囲気でした。つまり、リメイク版の方が好印象のもてる女中さんだったってことですね。

全体的に見れば、原作のほうが人情味があって、リメイク版の方がストーリーが分かりやすいように感じられました。リメイク版では、三女の紹介のときに花ばさみを強調していたんですが、きっとそれは原作ではストーリーが分かりにくかったからという配慮なんでしょう。確かに比べてみると、明らかに違います。あと、原作ではけっこうテンポよく流れていってますが、リメイク版では比較的ゆっくりとした雰囲気だったように思います。

あと、最後に出てくる殺人シーン。これは原作のほうが強烈でした。リメイク版では、血しぶきが犯人にちょっと(といっても、血自体はかなり飛んでるんですが)かかる程度なんですが、原作では犯人の顔が真っ赤になるくらい飛んでます。これは劇場で見ると衝撃的でしょうね?。

まとめると、原作のほうが時代にあってる感じがするので違和感は少ないです。でもストーリーはリメイク版より分かりにくいかな。リメイク版は、ストーリーや謎を解いていく過程なんかは分かりやすくてすごくよいと思います。あえて言うなら、ちょっとした時代の違和感なんかがあったのが気になるくらいで。でも、どちらも面白い作品だと思います。

最後に、署長役の方が両作品でまったく同じ格好なのが笑えました。30年の時を感じさせませんね^^

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小説「犬神家の一族」

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