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小説「予知夢」

東野圭吾が著した探偵ガリレオの続編、予知夢を読んでみました。
探偵ガリレオでは、捜査一課の草薙俊平が担当する事件の不可思議な科学現象を、助教授の湯川学が解き明かしていくという展開だったのですが、今回の予知夢では、よりオカルト色の強い事件が対象となっています。

この小説は短編集になっているのですが、どの作品もオカルト現象が事件を劇的に解決するための糸口になっていたりします。夢や幽霊、火の玉などなど...。普通なら簡単に見逃してしまいそうな現象を草薙は疑問に思い、湯川が解決に導きます。どれも予想外な結末が待っています!

で、その謎とは関係ないのですが、個人的に綱引きをした時に腰を上げた方が力強く引けるっていうのに「???」となっていました。説明では、腰を上げることで相手をやや引っ張り上げるような形になり、それが垂直抗力の増加をもたらすことによって静止摩擦力が増える→滑りにくくなる、となっています。が、そんな劇的に静止摩擦力が増えたりするものなんでしょうか。逆に上がりすぎると、相手の引っ張る力をそのまま受けてしまう(車のギアでいうなら4速とかの高い方になるイメージ)ので不利だと思うのですが...。

とても薄いので、簡単に読めると思われます。短編が好きなら予知夢から、長編が好きなら容疑者Xの献身から読んでいってもいいと思います。

小説「容疑者Xの献身」

これまで読もう読もうと思っていて読んでなかった、小説「容疑者Xの献身」。
せっかくのGWなので、旅行中のホテルで寝る前の時間を見つけて一気に読んでみました。
東野圭吾が著わしたこの小説は、第134回直木賞を受賞した作品なのだそうですね。
もっと早くに受賞していたのかと思ったのですが、ちょっと意外な気もします。

さて、作品のあらすじはWikipediaの記事などに任せるとして、さっそく感想を。
この作品は探偵ガリレオシリーズの第3作目になります。ですが、メインキャストの湯川学の
雰囲気が今回はちょっと違います。いつもは刑事の草薙に多くの示唆を与えたりするのですが
今回の事件ではなんとか自分自身で事件の謎を解決しようとします。
それはなぜか。その事件の容疑者が、大学時代の友人、石神だったからです。

犯人が残した証拠から、事件の当日どんなやりとりが行われたか。
湯川はさまざまな角度から、残された謎を解決しようと試みます。
前半はすごく単純な問題なのかと思っていたのですが、最後の最後まで読んでみて
明らかになった事実はとても意外です。というか、これは実際に解けるんだろうか?

あと、この小説のタイトルは読み終わると端的に内容を示しているようにも思われます。
単純に考えれば、「容疑者X」と言われれば「ある容疑者」と同義のように取れます。
しかし、「X」という記号に別の意味として考えると、これがぴったりと内容に当てはまるのです。
幾何の問題だと思ったら関数の問題だった。まさにそんな感じです。

本筋とは関係ないんですが、亀戸っていつもホテルとかレンタルルームのある場所に
なっている気がします*1。確かに下町っぽいので
東京の人からすればそういうところなのかもしれませんが…。
でも近所が出てくるのは面白いですゝ(^O^)丿

犯人が唯一失敗したのは、献身をした相手をあまりに大切に思いすぎたこと。
でも、もし湯川がこの事件に登場していなかったら、間違いなく犯人の思惑通りに
進んだわけで。瞬時にこんなストーリーを考えた犯人には脱帽です。

[blog] 小説「探偵ガリレオ」 - LostMemories

小説「片想い」

ずっと前から読み始めていつつも、まとまった時間がとれずに読みきれてなかったんですが、
昨日の帰省中にやっと読みきりました。この小説「片想い」は、2001年に東野圭吾が執筆した
600頁を超える長編小説です。

この作品では、大学のアメフト部だったメンバーがそれぞれ家庭を持ち、お互いに別々の生活を
送っていて頃、ある殺人事件が起こるところから始まります。アメフト部での司令塔だった哲郎の
下に、自分が犯人だと言ってきたのは元女子マネージャーの美月。しかも美月は男性の格好で
現れます。そんな美月を哲郎はかくまうことにしたのですが…。
事件の真相を追ううちに、殺人事件の背後にはもっと大きなものがあることに気づく哲郎。
彼が取った行動は?そして最後に待ち受ける真相とは!?
彼らの友情と、男女の微妙な関係を描いた作品です。

で、感想ですが、まず僕がこれまで読んできた作品の中ではちょっと異質の小説だなって
思いました。読む前は、片想いという題名からして、男が女を好きになるとか普通の展開に
なるのかなと予想していたのですが、そういった枠組みを序盤から崩していくストーリーに
なっていました。
けっこう真面目な内容です。

また、僕が東京に引っ越したと言うこともあって、知ってる地名がたくさん出てくるのは
とっても面白いですねヽ(´ー`)ノ 臨場感があるというでしょうか。お台場の観覧車って
あれのことか!ってすぐ分かるし。これまでとはまた違った楽しみ方です。

「いい話」というよりは「考えさせられる話」に分類される内容だと思いました。
推理自体は、ふーんそんなもんかーと淡々と読んでたんであまり気にしてなかったんですけど
登場人物の心理が徐々に解き明かされていくのはやっぱり面白いですね。

本読む時間ももうちょっとたくさん作りたいです(´Д⊂

小説「探偵ガリレオ」

後輩さんが「今これ月9でもやってるんですよ!」という感じで貸してくれたのがこの小説「探偵ガリレオ」。東野圭吾が、一度でいいから科学を題材にしたミステリーを書きたかったということで生まれた作品です。この作品では、刑事の草薙と物理学者の湯川が、不思議現象とからんだ事件に対して科学の力で説明していこうとしていきます。リアルな世界ではちょっとこれは…とも思えるんですが、科学が身近になった気がして親しみが持てます。


(注意:以降、ネタばれがふくまれています。まだ読まれてない方はご注意を。)

いろいろな不思議な現象がこの短編では使われているんですが、中でもこれは本当にありえるのか!?と思ったのがナトリウムの爆発。確かに水の中に放り込んだら作品での描写どおりの出来事が起きそうなんですけど、時限爆弾のようなことができるかと言われるとかなり微妙な気がします。炭酸ナトリウムってかなりのスピードで水に溶けそうな気がするんですけどね…。

あと、波動を利用したトリックが多かったのも特徴かもしれませんね。確かに目には見えないし、普段の生活では意識して利用されることは少ないし。使い道によってはかなり危険な道具になりえることを実感しました。

もうちょっと技術的な面から別の面に目を移すと、湯川は物理学者っぽい探究心を持っていて、いかにも理系っぽい(さらにいうなら理屈っぽい)雰囲気を醸し出しているんですが、かと思えば最後では子供を思いやるような人間らしい側面もあったりして、なかなか奥が深い人のように感じられました。彼がもし本当の大学に存在していたとしたら、学生からはどのような評価を受けていたんでしょうねw


そんなわけで、ちょっとトリックに関してはあまりなじみのない方法が出てくるので理解しがたい部分もあるかも?と思った作品でした。短編集なんであっさりした展開が多く、読みやすいのもいいと思います。

小説「幻夜」

小説「白夜行」の姉妹作として、東野圭吾が著した「幻夜」。姉妹作というだけあって、作品の雰囲気はかなり似ています。阪神大震災とのからみも多いので、実際に被災された方はまた別の印象を受けるのかも知れません。が、僕自身は、けっこう普通に楽しめました。


しかし、それにしても百夜行と同じく、量がかなり多い!それだけ詳細に書かれていて、シーンの雰囲気とかはかなりリアルに思えます。深海美冬をさまざまな場面でサポートする水原雅也の苦悩などは、特にそうですね。地震が起きたときもそうだし、行方不明になった曽我の結末もこれでもか!ってくらい。こんなことをしたら、どんな人間でもそのシーンを思い出してしまいますよね。

それにしても、白夜行の西本雪穂といい、幻夜の深海美冬といい、こんな徹底して作戦を実行できるものなのかと不思議でしょうがないです。そこまでさせる動機っていうのはなんなんでしょうかね?。西本雪穂のほうはなんとなく分かるんですが、深海美冬はなんであそこまでできるんでしょうか。最後まで彼女の正体がはっきりすることもなく、やるせない結末を迎えてしまうんで、想像で考えるしかないですね。


雅也にしてみれば、あんな結末はきっと望んでいなかったわけで、すごく悔やまれたのではないでしょうか。僕もぜひあそこは一発美冬に当ててほしかった!最後に船上で立ち止まった彼女は、絶対ニヤッと笑ってると思うし。やっぱり最後は力があるものが生き残るということなんですかね^^;

小説「白夜行」

友人+後輩からの紹介で、以前から読んでみようと思っていた小説をおとといにやっと読み終わりました。東野圭吾が1999年に著わした小説「白夜行」です。この小説を読み終えてまず思ったのが、主人公の雪穂は亮司に対してどんな想いを持ち続けていたのだろうという疑問でした。


この小説の主人公である西本雪穂と桐原亮司は、ある殺人事件の容疑者の娘と被害者の息子という関係です。そこから始まって19年間、傍から見れば2人は全く別々の人生を歩んできたかに見えました。しかし、2人はそれぞれ別の事件に巻き込まれていくことになります。

2人の両親が関係する殺人事件を担当していた笹垣は、彼らの生活をひそかに調査しつづけていました。彼らの周辺で起こる不可解な事件と彼らはなにかつながりがあるのではないか。そう感じた笹垣は、時効が過ぎてからもいろいろな人物から証言を得て、それらしい証拠をつかみます。笹垣が得た結論、そしてこのストーリーの結末は!?


と、簡単に紹介を書きましたが、なにしろ800ページ以上にも及ぶ長編なので、途中で出てくる人物や重要なストーリーも紹介できないのが残念です。とにかく長いですが、頑張って読めばなんとかなるはずです。(たぶん)

この小説の最終章ではとりあえずの結末が示されていますが、実は本当はそうではないかもしれないというところがこの作品の面白いところです。僕がひととおり読んだ感じでは、雪穂はものすごく頭の回る黒い女性で、自分の野望のためならどんな手段でも使うような人物のように思えました。でも、実際のところはどうなのか分からず、逆に本当に強い女性として実力を発揮しているだけなのかもしれません。

また、桐原亮司も実際のところ何を感じて、事業を興したり危険な橋を渡るような真似をしたのかは分かりません。最後であのようなことになってしまったのも、実は意図していたのか、それとも追い詰められた結果そうせざるを得なかったのか、謎は深まるばかりです。

さらに、途中の時代背景の描写はさすが東野圭吾というのか、すごいよく調べられてるように思いました。そういった面も含めて、非常に興味深い作品でした。

小説「手紙」

昨年映画化もされ、非常に注目を浴びた作品の1つでもある東野圭吾著の小説「手紙」。強盗殺人犯の弟というレッテルを張られ、世間に幾度も裏切られた直樹に「犯罪者の兄を持つ」罪を償いきれるときが来るのか。加害者家族の心情を描いた作品です。

で、読んでみた感想ですが、これは読んでいくとだんだんへこんできます(>_<) 直樹の境遇があまりに可哀想なんで、世の中にはひどい人ばかりしかいないんだろうかと思えてきます。仕事に就くときも、音楽で暮していこうと決意した時も、彼女と出会った時でさえも。彼が感じた苦痛や諦めの心境を考えると、こんな報われない人生があっていいのかと感じずにはいられません。

服役中の直樹の兄からは、毎月のように手紙が送られてきます。全く変化のない刑務所の中では、兄は弟が苦労しながらも普通の生活が送れているとばかり思っています。でも本当は裏切られてばかりの直樹が、兄に対して憎悪にも近い感情を抱くのは想像に難くないです。事実、この手紙のせいで幸せを逃したエピソードも書かれていて、兄は刑務所からも彼を苦しめているようで、とても可哀想でした。

でも、実際に自分自身にそんな感じの境遇の人がいたとして、普通に接することができるかと言われると、なかなか難しいものかもしれません。僕は、これに出てくる直樹ほどは世間を知っているわけではないので、その時になってみないと分らないですね。

そんなわけで、後半になるまでは暗い展開なんですが、最後にどうなるか興味がある人は読んでみてください。直樹が「犯罪者の兄を持つ」罪をどうやって償うか。現実的で非情な結末なのかもしれないですが、最後の1ページで直樹が何を感じたのかを想像すると、すごく人間的な終わり方だと思いました。


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